2021年は阪神優勝で決まりなのか?!
巨人ファン半世紀の私がこのような記事を書くのは悔しいが、菅野が残留してくれたと言っても、今季は阪神タイガースのぶっちぎり優勝のような気がする。それほど戦力が突出している。
KBOから最多勝のアルカンタラ、本塁打と打点の二冠に輝いたロハスがともに入団したことがなにより大きい。昨季に守護神として抜群の安定感を誇ったスアレスが残留したのに加えて、元中日の左腕で実績十分のチェンまでこぞって入団を果たした。
これによって投手力はセ・リーグ屈指になった。先発に巨人キラーの西勇希を柱に、秋山、アルカンタラの三本柱。ここに岩田、青柳、岩貞、藤浪が復活すれば心強い。若手の西純矢の活躍も期待できる。中継ぎの柱に岩崎、そしてセットアッパーにチェンが控え、抑えはスアレスがドーンと身構える布陣は脅威。先発のコマ不足が解消できれば打線の破壊力が凄いので、防御率3点台に抑えれば、連戦連勝も可能。かつてのJFK(ウィリアムス・久保田・藤川)にも引けを取らない豪華投手陣だ。
一方の打線も主軸の大山を中心に、近本、高山、梅野、糸原のスタメンに加え、ゴールデンルーキーの近大出身の佐藤輝明がオープン戦からその並外れた才能を発揮し、1年目から中軸を任せられる逸材となりそう。そこにマルテやサンズの長距離ヒッターが額面通りの活躍をすれば鬼に金棒。極めつけはスイッチヒッターのロハス。身長189㎝から繰り出すパワーは恐ろしい。私はかつてのタフィ・ローズ(近鉄→巨人)並みの仕事はするだろうと見ている。相手球団からしたら脅威以外の何物でもない。
昨年のロハスJr.は打率も高く、.349、47本塁打、135点と、三冠王をとれるくらいの成績を残した。韓国リーグの4年間で打率.321、633安打、132本塁打、409打点と荒稼ぎした。
よって、NPB移籍後も、日本人投手の変化球などの球種、攻め方に慣れれば打率.330、40本塁打、100打点の好成績は残すと思っている。つまりはあのバースとイメージが重なる。1985年の時は、掛布、岡田、真弓を要して日本一に輝いたが、あの時と同じくらいの成績を残しそうだ。そして広島や巨人が勝てなかったソフトバンクに勝って日本一の称号を手にする可能性は十分すぎるほど戦力が整っていると見ている。
阪神の予想オーダー
昨季(打率・本塁打・打点)
1 近本 センター .293 9本45打点
2 糸原 セカンド .294 3本 20打点
3 ロハス ライト .349 47本 135打点
4 大山/佐藤 サード .288 8本 85打点
5 サンズ ファースト.257 19本 64打点
6 高山 レフト .152 0本 3打点
7 梅野 キャッチャー .262 7本 29打点
8 木浪 ショート .249 3本 25打点
9 投手
ほかにも陽川、佐藤輝明はレギュラー獲得も濃厚。木幡もセンスが良く守備がいい。北條の打撃も使いたい逸材。
対抗馬はもちろん巨人と中日だ。巨人優勝と断言できないのは、菅野は昨年ほどの活躍はできないと見ている。シーズン後半には勝ち星から遠ざかったし、戸郷にしても昨季は出来過ぎで、日本シリーズではまるで歯が立たなかったように、ジンクスに苦しむに違いない。逆に投手陣の柱は2年目のサンチェスで、KBOの実績(17勝5敗)を引っ提げ鳴り物入りで移籍した割には8勝止まりと期待外れだった。2年目の今季は不退転の覚悟で臨むに違いない。新戦力の井納と梶谷は故障が心配。移籍1年目はベテランと言えども環境に順応するのに戸惑うし、故障しがち。井納は7勝、梶谷も2割9分の成績を挙げれば御の字だろう。
個人的にペナントの行方を占う意味でカギを握るのはベテランの亀井と中島だ。ここ一番ではベテランの経験が必ず役に立つ。私のイメージでは、亀井はかつて巨人にいた清水、中島は長野とイメージがダブる。勝負強さはぴか一で、特に中島は、センター返しのバッティングで安打を量産できる。代打の切り札扱いではもったいない。
また、私は飼い殺しになる予想がするウイーラーと陽の使い道に苦慮するだろう。おそらくは長いペナントレース、好不調や故障で戦力ダウンしそうな折に、一軍昇格させて穴埋めに使う腹積もり(原積り)だろう。これももったいなさすぎ、他球団ならレギュラーでスタメン起用するだけの選手だ。
先発 中継ぎ 抑え
サンチェス12勝 中川 デラロサ
菅野 12勝 高梨
戸郷 7勝 桜井
井納 7勝 大竹
畠 6勝 鍵谷
メルセデス 5勝 高橋
平内 5勝 田中
今村 5勝 ビエイラ
大江
横川
沼田
野手
捕手 大城 炭谷 小林 岸田
内野手 中島 坂本 スモーク 岡本 吉川尚 若林 ウイーラー 秋広
外野手 陽 丸 亀井 梶谷 松原 テームズ 石川 八百板
代走・守備 増田大 香月 北村 重信
これをスタメンで表すとこうなる。
1 梶谷 ライト 松原・陽
2 坂本 ショート
3 丸 センター
4 岡本 サード 秋広 山下・北村
5 スモーク ファースト ウイーラー・中島
6 テームズ レフト 亀井
7 大城 キャッチャー 炭谷 小林 岸田
8 吉川 セカンド 増田・若林
9 投手
中日は昨季、終盤まで阪神と熾烈な2位争いを演じた。ファンの間では、中日優勝を予想する方も多いが、総合力ではやはり阪神を上回るのは難しい。広島、ヤクルト、DeNAファンには悪いが、やはり巨人と阪神の一騎打ちの様相に中日がどこまで絡めるかという展開が予想される。広島は育成が上手い投手王国だけに怖い存在だが。
巨人の強みは桑田が15年ぶりに巨人復帰を果たしたこと。彼のコーチスタイルは、個々の投手に寄り添い、問題点や改善点を選手と一緒に考えていくタイプで、決して強権的ではない。今の工藤ソフトバンク監督と重なる。投手力アップのために、知恵を授ける気がする。投手が安定し、失点を防げば、自ずと勝機は見えて来る。戦力や人材が豊富な巨人は、故障で抜けても代わりを務める選手はごろごろいる。ジァイアント馬場以来の身長2mの大型選手の秋広は、大谷翔平と瓜二つのバッティングフォーム。当たればでかい。私は頭角を現す気がする。ただ層が厚すぎるために、出番が回ってこないだろうし、よほどファームで結果を残さないと一軍にお呼びがかからない気がする。
さて、今年のセ・リーグは阪神の戦力が突出していると見るが、長いシーズンは、けが人やスランプもあり、下馬評通りに行かないのも常。実際に期待外れで1年でお払い箱となった助っ人も数知れず。だから日本のプロ野球を舐め腐ってろくな準備もしないで来日すると、昨季のパーラのように1年ですごすごと尻尾をまいて逃げ帰ることにもなりかねない。外国人助っ人は当たり外れが大きい分、かつてのバースやウイリアムスなどのような優良外国人にあたれば戦力アップは必至。巨人の外国人獲りは常に失敗続きなので、これは当てにならない。ペナントはやはり投手力次第の部分が否めないので、先発陣、中継ぎ陣、抑えのバランスが保たれているチームが最後は生き残れる気がする。そういう意味では、投手出身の与田監督が采配を振るい、上昇気流に乗っていけそうな中日も優勝争いに絡む可能性は十分あると思う。さて、原監督最終年の今季、どういう結果が待っているのだろうか?
追記(R3.3.1)
シーズンイン間もなくというこの時期に、3年前に先発ローテーションを守った左腕の田口麗斗投手が、この日、突然にトレードを宣告された。相手はヤクルトの廣岡大志内野手。田口はここ2年はなりを潜めたが、巨人に不足の貴重な先発左腕候補だっただけに、なぜこの時期にトレードなのか。しかも右打ちの内野手を獲得した。巨人の内野陣は新外人、中島、吉岡、増田、若林、岡本、秋広、坂本と層が厚すぎて、入り込める隙などないのに・・・。巨人のやることは訳がわからない。
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