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2020年12月 3日 (木)

福島県のよもやま話

 2020年の「全国住みたい都道府県ランキング」で我が福島県は屈辱の最下位となった。これは言わずもがな、東京電力福島第一原子力発電所の事故によるところが大きい。未だに収束できておらず、汚染地帯として全世界にその名が知れ渡ってしまった。しかも、あろうことか、汚染水を貯めるタンクが満杯となり、処分に困った末に出た結論は、海洋放水という最終手段だった。苦肉の策だろうが、これで福島県沿岸の水産業は壊滅状態に陥ることは必至。
 福島県の沖合は、暖流と寒流がぶつかる最大の漁場であり、カジキマグロを始め、メヒカリ、ヒラメなどの海の幸の宝庫でもあった。

 1 面積が都道府県3位が故の不思議

 福島県の面積は14,700㎢にも及ぶ。北東の新地から南西の只見までは直線距離でも200キロ以上もある。西から会津地方、中央に中通り、東側は海に面した浜通りと3地方に分かれており、それぞれ、山脈や山地が貫くように分断し、起伏に富んだ地形を成している。つまり、各市町村によって標高差が激しいのだが、そのことを如実に物語る格好の材料が「桜前線の移動」である。
 桜前線は、通常は南から北へ移動するのが通常だが、福島県のそれは事情が異にしている。それはまるで英語の筆記体の「M」を逆からなぞったように移動していくのだ。それは緯度ではなく、海抜(標高)が低いほうから高いほうへと順に移動していく。各主要市町村の海抜を低い順から表記したい。なお、海抜は役場の位置をもとにしている。

 1 いわき市   海抜 7.8m
 2 相馬市    海抜    8m
 3 福島市    海抜    65m
 4 喜多方市   海抜   211m
 5 会津若松市  海抜   218m
 6 郡山市    海抜 245m
 7 只見町    海抜   337m
 8 白河市    海抜   360m
 9 猪苗代町   海抜 521m
10 南会津町   海抜 550m

 通常は南から北へ、つまり緯度が低い場所から高い場所に桜前線が移動して然るべきなのに、福島県の場合は、標高が低い地点から高い地点へと移動する。
 上の海抜で、会津地方は豪雪地帯なので、標高が他より比較的低くても、桜の樹が雪の中に埋もれてしまうので、それだけ開花が遅くなる。
特に、只見町は3m以上も積もることで有名な豪雪地帯だ。よって、上の市町村の桜の咲く順番は以下のようになる。

 1いわき市→2相馬市→3福島市→6郡山市→8白河市→4喜多方市→5会津若松市→9猪苗代町→10南会津町→7只見町

 確かにアルファベットの「M」を逆から書いた順に桜が開花していく。意外だったのは、我が郡山市はことのほか、他の市から比べても標高が高い点。言われてみれば郡山から北に行こうが東に行こうが、さらには西に移動するにも道は下っている。北は伏拝交差点を過ぎれば、福島市街地へ下り坂が続くし、西も長澤峠を過ぎれば、一気に下って行く。更には会津若松市や喜多方市に行く際も、強清水を過ぎれば、ずっと下りが続いている。いかに郡山が盆地でありながら標高が高いかが窺い知れる。

 もうひとつそれを証明できる材料は、郡山市と福島市の日常の気温差だ。福島より郡山のほうが180mも高い場所にある。ということは毎日の天気予報を見て気づかされることだが、郡山市より標高の低い福島市は2℃程度高いのだ。夏は厳しい暑さの福島市だが、冬は郡山よりも積雪は少ない。
 ちなみに仙台市などは平野で海に比較的近い場所に位置しているため、海抜35mで福島市の半分程度の為、福島市より北にありながら、ほとんど雪は積もらない。

Fukushima_20201202210401

 2 人口が激減した理由

 20世紀までは福島県の人口は200万人を超えていたと思う。それが現在は180万人と激減した。これは全国的にみられる少子高齢化が主たる原因だが、2011年に起きた「東京電力福島第一原子力発電所」の爆発事故によるところが大きい。放射性物質が拡散し、農業や漁業に多大な影響を及ぼし、浜通りを中心とした市町村の住民が避難を余儀なくされた。人口が県外への流出してしまった。双葉町、浪江町、富岡町、飯館村などは未だに避難生活を送ってる方もいる。埼玉県の避難所に移り、そのまま現地に住み着いた方も少なくはない。
 この20年間で20万人もの人口が激減した。これは或る意味、危機的状況で、高齢化が一気に進み、人口減によって地方地自体は税収も大幅に減らすこととなった。

 そして、平成の大合併もあって、福島県広しを象徴するように平成16年までは90市町村もあったが、現在は59市町村に減った。福島県民でも驚くだろうが、市町村として合併して無くなったのが以下の通り。(ただし、地名としては残っている。)

 村…北会津村・都路村・岩瀬村・新鶴村・表郷村・大信村・東村・熱塩加納村・高郷村・伊南村・南郷村・白沢村(12)
 町…滝根町・大越町・常葉町・船引町・長沼町・会津高田町・会津本郷町・河東町・安達町・岩代町・東和町・鹿島町・小高町・伊達町
   梁川町・保原町・霊山町・月舘町・塩川町・山都町・田島町・本宮町・飯野町(23)
 市…原町市(1)

 毎年11月の第3週目の日曜日に行われる「ふくしま駅伝」は、かつては90市町村対抗で、それは大規模なレースだったが、現在は59市町村(連合チームもあるため、現在はもっと少ない)で細々と行われている印象。
 この各県独自の「市町村対抗駅伝」は全国すべての都道府県で実施されている訳ではない。令和元年時点で、全国で21地区で行われている。もっとも古いのは京都で、過去42回行われている。ふくしま駅伝は今年、規模を縮小して行われたが、32回実施された。静岡県は21回、駅伝王国の長野でも30回。愛知県でも14回、福岡県でも6回、宮崎が10回と歴史が浅い。
 福島県では、今井正人、柏原竜二、相澤晃などの箱根ランナーを数多く輩出したし、遠藤日向、日本記録保持者だった藤田敦史やオリンピック日本代表の佐藤敦之選手など数多くの選手を輩出し、陸上王国の名を高めた。

Fukushimaekiden

 2019年の全国都道府県対抗男子駅伝大会でも悲願の初優勝を飾ったのは記憶に新しい。  

 競技力向上には市町村対抗の駅伝は欠かせない。「ふくしま駅伝」は10年ほど前はどこの市町村にも「田村高校在学中」の高校生の名前があったが、現在は「学法石川高校」の生徒の出場が全県下にその名を刻んでいる。

 3 全国の方の福島県内有名観光地の認知度

 福島県民と、県外から旅行で訪れる方の観光地の意識や人気に乖離が見られた。

<県外からの旅行者の人気観光地>

 1 大内宿(かやぶき屋根の民宿と高遠そば)・湯野上温泉駅(かやぶき屋根)
 2 スパリゾートハワイアンズ
 3 裏磐梯五色沼(夏・紅葉)
 4 猪苗代湖と磐梯山(湖水浴やレイクスポーツ、キャンプ・登山などを含む)
 5 磐梯吾妻スカイライン(吾妻山・安達太良山登山) 
 6 会津若松市観光(鶴ヶ城・飯盛山・白虎隊・さざえ堂)
 7 三春滝桜 
 8 芦ノ牧温泉駅(猫駅長) 
 9 二本松菊人形展
10 塔のへつり

 有名な「白河の関」や「勿来の関」は全国的には認知度が低い。県内には「岳温泉」「東山温泉」「土湯温泉」「常磐湯本温泉」など多くの温泉地があるが、あまり上位には入らない。そして昭和の頃は、都会からわんさか若者が詰めかけたスキー場も、暖冬傾向もあって閑散としている。
 安達太良高原スキー場の「夏のイルミネーションカーペット」も県外へのPR不足は否めない。「智恵子の故郷」の認知度がイマイチ。提灯祭りも県内の方には知られているが、県外からわざわざこれを見に来る方は少ない。それは須賀川市の釈迦堂川の錦鯉や松明明かしも同じ。
 かつての町おこしで行った「ニコニコ共和国」や「ワンステップフェスティバル」、「ふくしま未来博」などのような大々的に人が呼べるイベントが無くなった。福島県を盛り上げる企画力が求められる。
 食は「浪江やきそば」「てんぷらまんじゅう」「喜多方ラーメン」「白河ラーメン」「円盤餃子」「柳津粟まんじゅう」など全国に知れ渡るほどの名物があるので、観光地がもっとPRを行うべきだ。

 特に、アニメ映画や「エール」のような人気ドラマのロケ地を誘致し、「聖地巡礼」できるようなPRを促進してほしい。郡山だけを見ても、「きのこ岩」「開成山の桜」「合同庁舎」「安積歴史資料館」などもロケ地として十分使える。実際に「時をかける少女」「MISHIMA」「坊ちゃん」「坂の上の雲」で使われたのだが、あまりそれを知る人は少ない。

 今後は、震災の記憶や記録を後世に伝える「双葉町震災伝承館」への来館をPRすることが必要だ。
 
 

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