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2020年1月17日 (金)

暴れん坊将軍の魅力再発見

 今更だが「吉宗評判記 暴れん坊将軍」にハマっている。それは「水戸黄門」に似たコンセプトで、勧善懲悪の痛快時代劇の要素を存分に含んでいる。
 それは今から40年以上も前に始まったシリーズものの時代劇だが、悪代官やその手下などの悪党の陰謀を暴き、天罰を与えるべく、毎回、将軍・吉宗が身の危険を冒してまで敵地に単身で乗り込み、盾突く輩を大太刀回りで、成敗するスカッとストーリーだ。

 正直なところ、再放送でこのシリーズを見るまで「水戸黄門」はお気に入りでも、「暴れん坊将軍」はほとんど見たことがなかった。というか、松平健は時代劇の大御所俳優でありながら、軽い物腰で「マツケンサンバ」などを歌い、かつての時代劇俳優のイメージを壊した張本人と思っていたし、宝塚トップスターだった「大地真央」と結婚したかと思えば、離婚。そして14歳も年下で、アイドル歌手として活動し、「町娘役」などで4回共演した「松本友里」と再婚。しかし「うつ病」を発症しての衝撃的な自宅での首吊り自殺。そしてまた、40歳代の一般女性と再再婚。その派手な振る舞いは相いれないものがあり、どうしても好きにはなれなかった。

 その松平健が初回のシリーズに登場したのは、まだ24歳の若輩者だった。それを主役に、しかも気品と風格が求められる将軍・吉宗公役に起用されるとは大抜擢だったに違いない。

 ところが昨年、仕事休みの平日に、「BS朝日」で15時から放送していた「暴れん坊将軍Ⅱ」をたまたま見て、「35年も前にこれほど面白い時代劇があったのか」と改めて認識させられることとなった。
 では私がお気に入りになった理由を挙げてみたい。

 1 今は亡き往年の名優たちの名演技に出会える

 特番を除き、全12回シリーズで合計828話に及ぶ放送回数の中で、出演した俳優たちの多数が天国に旅立たれているが、その演技力は今とは比べものにならないほど秀逸している。

 有島一郎・・・加納五郎左衛門忠房役(じぃ役)
 荒木しげる・・・ 木葉才蔵役(吉宗の警護)
 
 小栗一也(6回出演)   安部 徹(3回出演)           菅貫太郎(25回出演)
 神田 隆(11回出演)   五味龍太郎(32回出演)    遠藤太津朗(31回出演)

 川合伸旺(28回出演)       江見俊太郎(28回出演)    南原宏治(9回出演)
 西沢利明(14回出演)   藤岡重慶(22回出演)     長門 勇(17回出演)

 小松方正(3回出演)   成田三樹夫(1回出演)    多々良純(4回出演)   
 山本麟一(3回出演)   今井健二(6回出演)          永井秀明(7回出演)

 石山輝夫(10回出演)   小沢 象(34回出演)   石橋雅史(21回出演)
 山本昌平(23回出演)   岩城力也(19回出演)        遠藤征慈(31回出演)

 御木本伸介(26回出演)  左右田一平(11回出演)     梅津 栄(8回出演)
 坂口徹郎(8回出演)坂口祐三郎に改名                       和田浩治(2回出演)

 橋本 功(11回出演)     高品 格(2回出演)          松山英太郎(3回出演)
   織本順吉(13回出席)  浜田寅彦・・・水戸黄門には34回も出演しているのに、なぜか一度も出演がない
 須賀不二男(4回出演)     原口剛(38回出演)       中田博久(32回出演)
 
 内田勝正(28回出演)

AbetoruSuga
KandaKawai
NishizawaSauda

 ご健在の名優・・・田口 計(33回出演) 岩尾正隆(34回出演) 
                            亀石征一郎(31回出演) 高野 眞二 (21回出演) 待田京介(5回出演)

 この方たちは演技派だけに「水戸黄門」や「大岡越前」「江戸を斬る」「銭形平次」「桃太郎侍」「遠山の金さん」「必殺シリーズ」「大江戸捜査網」などにも数多く主演した。
 意外にも昔の俳優さんは早稲田大学出身の方が多くて驚く。それに30回以上も繰り返し出演されている方も多くて二度びっくりだ。名前は知らなくても顔を見れば絶対に思い出すような方が大多数だ。残念ながら、もう新作では見られないのが誠に残念だ。
   
 <全話出演者一覧>   

 コチラをクリック
 
 2 美しき昭和の女優陣

  現代の女優にはない、清楚で上品な美しさがある。当時、20代だった方々が、今では55歳~65歳になられていて驚いた。

 朝加真由美・・・隠密さぎり役  

 佐藤万理(7回出演) 田島令子(1回出演)  芦川よしみ(10回出演)
 辻沢杏子(6回出演) 北原佐和子(9回出演) 宮崎美子(1回出演)

 叶和貴子(1回出演) 片山由香(7回出演)  山崎美貴(7回出演)
 松本友里(4回出演) 岐邑美沙子(2回出演)おまち役  野村真美(3回出演)

 小椋寛子(5回出演) 斎藤絵里(6回出演)  河野美地子
 平淑恵(1回出演)  奈良富士子(1回出演)  西崎みどり(6回出演)

 岡田奈々(2回出演) 三浦リカ(16回出演)  山本みどり(8回出演)
 萩尾みどり(1回出演) 吉川十和子(2回出演)  竹井みどり(4回出演)

 伊藤つかさ(3回出演) 早乙女愛(1回出演)  藤吉久美子(2回出演)
 高橋惠子(初期に多数出演) 山本ゆか里(8回出演) 根本律子(3回出演)

 佳那晃子(1回出演) 河田恭子(1回出演) 鈴鹿景子(8回出演)
 
SatoumariMiurarika   
KatayamayukaYamamotomidori2
SaitoeriKitaharasawako
Kanouwakiko1Yamzakimiki

   いずれも着物がよく似合う、可愛いらしい方が多い。これは監督の好みなのか、それとも松平健の希望を加味してキャスティングしているのか?

 3 悪を成敗する凄みのある殺陣シーン

 時代劇に刀を振り回して大立ち回りの殺陣のシーンはつきものだが、松平健の剣裁きはぴか一だと思う。水戸黄門では助さん役の里見浩太朗、格さん役の横内正、大和田伸也、伊吹吾郎などが上手かった。桃太郎侍の高橋英樹や遠山の金さんの松方弘樹も年季の入った演技で、見ていて凄みと安定感があった。
 しかし、実際に、将軍があのような危ない橋を渡って、鬼気迫るチャンバラシーンなど起こりようがないのだが、それでも松平健の剣裁きは一目置く。天性の才能もあるかもしれないが、相当な稽古を積んだことだろう。

 4 正体を隠し「徳田新之助」として振舞い、最後に大ナタを振るう

 北島三郎を頭、春川ますみを妻とする江戸火消し「め組」に入り浸り、周囲から「新さん」と慕われる貧乏旗本のせがれ役として江戸城下を闊歩し、事件が起きると有能で剣が冴える家来、木葉才蔵とさぎりを伴い、悪党退治に乗り出す。最後まで正体を明かさず、屋敷に乗り込んで、「余の顔を見忘れたか」と大ナタを振るい、相手にハッと気づかせる憎い演出。「上様!」と言って土下座しても時すでに遅し。
 事件解決後も、周囲にバレないように振舞うが、時には町娘やかたき討ちのお武家さんに、自らの正体を明かすが、決して大っぴらではなく、匂わす感じが権力を笠に来ていないし、押さえつけてはいない点が良い。「水戸黄門」では印籠を証拠に、「ご老公の御前である、皆の者控えおろう~」と鶴の一声で、その場を収めるが、この作品では、それが見られない。

 5 将軍と知りながらも反逆し斬りかかる自虐パターン

 将軍自らが単身で悪徳どもの屋敷に乗り込んで大立ち回りをするなど現実離れで実際にはあり得ない設定がウケた。吉宗が多勢に無勢の状況の中、バッタバッタと斬り捨てるシーンは圧巻で、もし、斬られでもしたら将軍不在となる一大事。
 「忠臣蔵」では、浅野内匠頭が江戸城内の松の廊下で刃傷に及び、即日切腹、赤穂藩は御家断絶の憂き目にあった。上様(将軍吉宗)に歯向かったら切腹、御家断絶は必至にもかかわらず、自らの悪行を暴かれた後の悪党たちの態度は以下のどちらかだ。

 「上様の名をかたる真っ赤な偽物、出合え出合え~こやつを斬り捨てぇ~い」(偽物扱い)
 「かくなる上は、上様であっても構わん、斬れ~」と(逆ギレ)

 この辺のストーリー展開は、「水戸黄門」とは異なり、権威をかざして土下座して静まらせる演出はしない。あくまで挑戦的に斬りかかって来ることで、悪を力でねじ伏せ成敗する。悪いことをすればいずれこうなることを懲らしめ、見せしめにするストーリー展開だった。
 武士らしく「もはやこれまで 御免」と言って背中を向けて腹を切る演出はほとんどなかった。

 6 実はすごい松平健の魅力

 殺陣(チャンバラ)シーンも卓越しているが、その昔「明智小五郎」を演じた天知茂のように、なぜか共演者に恋い焦がれられ、惚れられる役得。もともとハードボイルドの一面があるが、それでいてどこかニヒル。若手ながらも大物感や存在感があった。現在でも66歳なので、24歳だった。なのに堂々とした立ち居振る舞いはすでに大御所の風格を備えていた。
 そして乗馬もスタントマンなどの吹き替えなしに、自ら行っていた。時速60キロにもなる早馬の疾走シーンなどもすべて自らが乗馬。その腕前たるや撮影スタッフたちを毎回唸らせていたという。

 7 超ロングランで続いたシリーズ時代劇

 ひとりの主役が務めた時代劇では最長記録である。TVの連続シリーズでは足掛け24年間。
 水戸黄門」も長かったが、黄門役が「東野英治郎」「西村晃」」「佐野浅夫」「石坂浩二」「里見浩太朗」などが代々務めたが、松平健が主役を演じたのは唯一無二である。

 第Ⅰシリーズ  1978年 1/27 ~ 1982年 5/ 1 207話
 第Ⅱシリーズ    1983年 3/ 5 ~ 1987年 3/ 7   191話
 第Ⅲシリーズ    1988年 1/ 9 ~ 1990年 9/29  129話
 第Ⅳシリーズ    1991年 4/ 6 ~ 1992年 9/ 6     74話
 第Ⅴシリーズ    1993年 4/ 3 ~ 1994年 3/26    44話
 第Ⅵシリーズ  1994年10/8 ~ 1996年 1/20    51話
 第Ⅶシリーズ    1996年 7/13~ 1997年 1/25    18話
 第Ⅷシリーズ    1997年 7/12~ 1998年 3/ 7     22話
   第Ⅸシリーズ    1998年11/7 ~ 1999年 9/30    38話
 第Ⅹシリーズ    2000年 3/30~ 2000年 9/14    25話
 第Ⅺシリーズ    2001年 7/ 5 ~ 2001年12/7     19話  
 第Ⅻシリーズ    2002年 7/ 8 ~ 2002年 9/ 9     10話

    レギュラーシリーズ終了後にも単発で特番が3回ほど制作・放映されている。最後は2008年の放送で、それらを含めれば、実に30年の長きに渡り続いた人気シリーズだった。

 以上、専門家気取りで「暴れん坊将軍」の魅力を今更ながら熱く語ってしまったが、私とて、ファンになったのはごく最近のことで、それなりに年齢を重ねたからにほかならない。時代劇特有の悪を挫くという基本概念もハマる材料だが、やはりそこに出演していた往年の名優(俳優・女優)を懐かしく思い出させる点が最大の魅力だと思う。「そういえばこんな俳優がいたな」とか「悪役や斬られ役」として名を馳せた役者もいたことを、若かりし頃の自分の生活とオーバーラップさせながら鑑賞できる点も大きな要素だ。
   
   残念ながら、もうお目にかかれない「天国のスター」も多くなったが、新作ではない再放送ならではの楽しみ方をこれからも実践したい。

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